【完全版】IK500を自作する
今回はIK500を自作する記事です。
前回試作としてプーリーの小さいIK500を自作しましたが、手入れのしやすさを重視した結果作りが複雑だったことと、大きいプーリーがなくてかけられるテンションに制限があったことなどいくつか改善したい点がありました。
今回はその辺を改善した完全版です。
試作IK500関連の記事はこちらをどうぞ↓
準備するもの
・M10プーリー160mm
・M8プーリー30mm 2個
・角座金 ※条件①参照
・M10丸座金40mm 3枚
・M10ボルト 1本
・M8ボルト 2本
・M10蝶ナット 1個
・M8ナット 2個
・M8スペーサー 適宜
・M10ワッシャー 1枚
・サドルバンド ※条件②参照
・ゴムロール厚さ1〜2mm
・フェルト布地
・台座
条件①角座金
プーリーと丸座金のジョイントに使います。
プーリーの軸受の直径より大きい穴が空いていて、なおかつその穴の直径が丸座金の直径40mmより小さいものを選びましょう。
条件②サドルバンド
M10ボルトの回転を止める部品にします。
M10ボルトの対角にちょうどはまる大きさのものを選ぶ。僕はちょうどのサイズがなかったのでジャンクパーツをスペーサーとして噛ませました。
作業工程
プーリーの加工
プーリーのラインを受ける部分を作ります。
溝にテープやラインを巻き付け、溝の深さが5mmくらいになるまで底上げします。
僕は手っ取り早く変性シリコンを詰めました。シリコン使う場合は変性シリコンを使ってください。普通のシリコンシーラントだとボンドやテープが付きません。
その上に両面テープやボンドで溝に沿うようにゴムロールを貼り付ければライン受け完成。ゴムロールは適宜カット。
接着しずらいのでしばらく輪ゴムで締めておくといい感じになる。
フェルトワッシャーの作成
100均にある厚手のフェルト布地を丸座金を覆えるくらいの大きさで切り出し、真ん中にM10ボルトに通せるくらいの穴を開ける。僕は8mmの打ち抜きポンチで開けました。フェルトは伸びるのでこれぐらいでちょうどいいです。
これを2枚作る。消耗品なので何枚か作っとくといいかも。
蝶ナット用のフェルトワッシャーも作る。蝶ナットを回した時の擦動部(ナットの底面)を覆うくらいの大きさでOK。これは1枚でおっけ。
ゴムワッシャーの作成
角座金と丸座金に合わせてゴムロールをカットしてゴムワッシャーを作る。
角座金用は1枚、丸座金用は2枚作る。
角座金用は両面テープで角座金に貼り付けとく。
組み立て
台座の良きところにφ10の穴1つとφ8の穴2つをあける。
ちなみに横から5キロ近い力を加える上にモーメントもあるのでとにかく台座は丈夫なやつがいいです。角材を使わずにL字プレートだけで作ると軋んだりしてそのうち壊れますし、なんといってもテンションが安定しないので作る意味がないです。
台座にM10ボルトを立て、
ゴムワッシャー
丸座金
フェルトワッシャー
丸座金
フェルトワッシャー
丸座金
ゴムワッシャー
角座金
角座金用ゴムワッシャー
160mmプーリー
M10ワッシャー
蝶ナット用フェルトワッシャー
蝶ナット
の順に通す。
角座金の穴にプーリーの軸受がはまるように取り付けることと、プーリー内のベアリングの押し込み口が蝶ナット側に来るように注意。
M10ボルトの傘をサドルバンドで固定。サドルバンドのサイズが合わない時はスペーサーを噛ませて遊びをなくす。
どうしてもいいものがなければステープルを打ったり、スパナで挟んでスパナごと固定するのでもいいかも。
M8ボルトをたてて、小さい方のプーリーを通し大小プーリー同士の溝の位置が合うようにスペーサーで調節したらナットで固定。
台座を固定して完成
性能
かけられるテンション
PE2−6号で試したところ、サイクラーのテンションを1.5キロに設定するとMAX6キロ手前までかかります。
プーリーの径が90mmだとPE3号以下のラインでは摩擦不足でラインが滑ってテンションが出ませんでしたが、160mmプーリーなら十分な摩擦が得られて太糸同様に細糸でもテンションがかかります。
ラインに対するダメージ
90mmプーリーの時にかなり使い込みましたが意味のわからない切れ方は一度もなく信頼して使えましたんで160mmでも同じと考えられます。
あとがき
IK500の自作はかなり関心が高いらしく記事のPVもかなり好調で、さっそく参考にして作っている人もいたりして嬉しく思います。
よつあみのラインテンショナーが出たりIK500がリニューアルされたりと、選択肢はいろいろ増えてきてますが安価で手に入れたい場合は自作一択ですので、興味あれば一度作ってみてください。意外と簡単にできますんで。