ジギングロッドの修理 ティップ編

先月オフショアのライトジギング用のロッドのティップが折れた。
ドテラ中に根がかりとガイドがらみが同時に起き、トップガイドが絡んだまま引っ張られて折れた。しかもラインも同時に切れたのでトップガイドがフリーになって紛失。

踏んだり蹴ったりだった。

道具は長く使いたい人間なので、帰宅後修理できないかいろいろと検討し、修理に踏み切ることになった。店に頼んでもいいが、いろいろ勉強になるので自分で治してみる。

修理の前に、まず折れの状態の確認。

トップガイドから4センチほどのところで斜めに折れているが、よく見ると2番ガイドの根本のブランクスにも傷がある。PEが巻いて擦ったような傷。

こんな状態なので、今回の修理は、

①2番ガイドを外して
②2番ガイドまでブランクス切り詰め
③新しいトップガイドを2番ガイドの部分に取り付ける

という流れで行うことにした。

10センチほど竿は短くなって調子は微妙に変わるけど、継いだりするわけではないので、修理後もこれまでと同じように使用できることを目標にしたいと思う。ちなみに破損前の竿のスペックは、6.6フィート、先調子、120gのジグまで扱えるものです。

【必要なもの】

・目の細かいのこぎり
・ノギス
・カッター
・サンドペーパー
・ライター
・ティッシュ
・2液性エポキシ
・トップガイド※
・スレッド
※注意 トップガイドの購入は工程②が終了してからにしましょう。

工程①2番ガイドを外す

ライターとティッシュを手元に用意。2番ガイドを遠火で温めます。炙ると燃えるので注意。ブランクスは意外と簡単に熱で傷むので、あくまで温める程度で。怖いときはドライヤーでもいいかも。ガイド周りのコーティングがウルウルっとしたらすぐにライターとティッシュを持ち替えて、コーティングをふき取る。

コーティングが拭けたらガイドを止めているスレッドをほどきます。ガイドの足元が盛り上がっているので盛り上がっている部分にカッターを当てて削り取ります。盛り上がっている部分のスレッド部分は削ったところからスレッドを引っ張ればきれいにほどけます。
コーティングの残りカスは爪とかカッターでやさしく取り除けば終了。

工程②ブランクス切り詰め

2番ガイドがあったところまでブランクスをのこぎりで切ります。ささくれが出ると裂けが発生するので目の細かいのこぎりで作業。切り口を軽くサンドペーパーで慣らしたら、ノギスで直径を図る。

今回は2.0mmジャスト。市販のトップガイドは0.2mm間隔でラインナップされているので、今回は軸径2.0mmのステンレスSiCフレームガイドを購入。800円。

ガイド直径はブランクスの軸径の確認にはノギスが不可欠なんだけど、家にない人は竿をもってトップガイドを買いに行ってみるといいかも。大体トップガイドをバラ売りしているところはロッドの修理も請け負っているはずなので店舗にノギスがあります。ロッドをもっていってノギスを借りればその場で直径が図れる。

工程③トップガイド取り付け

エポキシをしっかり練り合わせます。エポキシは5分硬化型でもじゅうぶん余裕をもって作業できます。ブランクスの表面とガイドのパイプ内へエポキシを塗布し、ゆっくりと塗り広げながら差し込み、他のガイドとリングを合わせる。

あふれた部分はすべてきれいにふき取ってから硬化を待つ。スレッド巻きが必要なガイドは固まってからスレッドを巻く。今回はスレッド巻きが必要なガイドなのでスレッドを巻く。巻き方は特に僕なりの工夫はないので、他の人の修理ブログとかを参考に巻いてください。スレッドを巻き終えたらもう一度エポキシを作り直してスレッドを覆うように塗布。エポキシを付けすぎるときれいに仕上がらないので最小限の量でコート。

硬化を待てば完成!

完成

トップコートがざらついて見えるのは、エポキシが乾く前に触っちゃったせいです。なおした感想は何といっても超簡単だったってことですわ。なんか折った瞬間はこの世の終わりのような気持になったけど、今となっては折れてもま直せばいいんでしょみたいな危ない全能感すらあります笑

まだ使ってないですが、振ったりした感じは長さと調子の変化もそんなに気にならなそうなので大成功なのではないでしょうか。

突然やってくるロッド折れ。相当へこみますが思い入れのある竿ならあきらめず、一度修理できないか検討してみるといいと思います。

意外と簡単に修理できますよー



ちなみにバット部分の折れの修理はこちら↓