平塚庄三郎丸中深海スロージギングの基本情報

庄三郎丸の中深海ジギングの話をしてみる
今回は平塚の庄三郎丸の中深海スロージギングについてです。相模湾の中深海ジギングはネットの情報が少ないので気になっていたけど行けてない人もいたのでは。そんな庄三郎丸の中深海スロージギングの概要について書いてみました。
庄三郎丸の中深海ジギングの基本情報
釣りの概要
相模湾で中深海スロージギングができるのは平塚港の庄三郎丸のメダイ五目船。

本来はメダイの餌釣りがメインの船で、春から夏にかけて出船してます。その船の艏に4人くらいまでスロージギングの人を乗せてもらえる。
船長は基本餌の人たちの面倒を見るのでジギングの人たちは自由にできて気楽な雰囲気。中深海だけど投入指示などはないのでジグの投入タイミングも自由。そのかわりおまつりの頻度半端ない。
ジギングの方はそこまで混まないのでメダイ五目の活況時期の週末でも予約なしでも乗れちゃうこともある。
海域と水深
釣り場は港から20-60分圏内の相模湾。相模湾エリアの大陸棚から落ちたエリアを点々と巡る。
メインの水深は200から300mだけど、濁りの入った潮が大陸棚に入ってくるとそれに乗って100mくらいの水深まで魚が差してくるのでたまに100mくらいのところでやったりもする。
外洋に面したオープンエリアなので潮流も比較的穏やかかつ単純で安定している。

釣れる魚
クロムツ、キンメダイ、サバ、メダイ、アジ、中深海の外道たち。
中深海ジギングだけどアカムツはめったに釣れないので、良型クロムツとキンメ釣りをのんびりとした雰囲気で楽しむっていうのがこの船の楽しみ方だと思う。アカムツ釣りたければ素直に真鶴に行った方がいいです。



準備するものなど
タックル
PE1-1.5号、リーダー20-30lb、ジグ150から350g。このセッティングで水深300mまでで気持ちよく釣りができる竿とリール。そこまでがっつりの中深海ジギングのセッティングじゃなくてもいいです。

おすすめジグ
【ダイワ】スーパーディープ
潮抜けとフォールのバランス型。なぜか相模湾では実績が高い。
【ディープライナー】スパイファイブ
説明不要。高アピールのフォールが魅力。潮が走った時は流されやすいので注意。
【シーフロアコントロール】アーク
上げの組み立てで力を発揮。潮が効いている時に斜め引きで広範囲を探る時に強い。
【ディープライナー】スピンドル
レンジに定位させると低活性時や潮が動かない時でも魚を出せる。拾い釣り向け。
カラーはシルバー、ゴールド、チャート、グローなど黒以外ならなんでも釣れる。個人的にはゴールド系でいい思いしてる。

あるといいもの
余裕があれば落とし込みサビキとティンセル付きの小さめのアシストフックも追加でもってくといいです。

相模湾ライトヒラメのシーズンはメダイ五目船でも生きたカタクチイワシを餌にするため、出船直後に餌師たちが使うカタクチイワシをシャローで釣ってからメダイポイントへ向かいます。
餌師がカタクチを釣っている時はスロージギングの人たちは何もすることがなくて非常に暇です。こんときに落とし込みサビキがあればカタクチイワシについたヒラメとかシーバスを狙えて暇つぶしができる。もちろんカタクチイワシをそのまま持って帰るのもアリ。
ティンセル付きのアシストフックは100mくらいの比較的浅い水深でジギングする時に使います。
比較的浅いエリアでは大アジがまわってくることがあるんですが、アシストフックの吸い込みが悪かったり針が大きすぎたりしてスロージギングでは釣りにくいです。
その時にティンセル付きの小さめのアシストフックがあれば大アジがスロージギングでも狙えるようになります。小さいアシストフックがあるなら擬似刺し餌を持ってくのもあり。
そのほかの道具など
クーラーボックスは30Lで十分。艏は4人座ると狭くなるので持ち回り品はコンパクトにしとくと快適。メダイが釣れた時はブラシが借りられるので持参は不要。
釣りに関して
この釣りの目的
メダイ五目というコース名ですがジギング勢の狙いはメダイではなくクロムツの型釣りか数釣り、あるいはキンメ釣りです。メダイはジギングで狙って釣るにはあまりに確率が低いです。
時期によってはうまくやればかなり大きいクロムツの数釣りができるので、釣果を見ながら潮が濁ったいいタイミングで釣りに行っときましょう。

棚について
もっとも大事な注意事項ですが、船長は魚のいる水深はアナウンスしてくれますがボトムの水深はアナウンスしません。
なので毎回自分でラインの色を読んで水深を常に把握するのがとても大事です。
経験上、指示棚の下でかかることも全然あります。餌勢の狙っていない棚の魚を狙えるのが餌勢と乗り合わせでジギングをするメリットでもあるので、指示棚からボトムまでの距離を把握しながらどこをメインに狙うのかを考えて釣りをするといいです。
狙いのパターンとしては、①ボトム重視 ②ボトムから指示棚を回遊 ③指示棚ど真ん中の3パターンくらいが王道の釣り方になる。
①ボトム重視
アラ、アカムツ、謎の大魚などを狙う釣り方。確率は低いけど魚種が少ない相模湾中深海スロージギングでも夢が見れる。巨大魚は突然竿がぶち曲がるのでめちゃくちゃ楽しい。意外と根があるので注意。大物はスーパーディープで釣れてるのを見ることが多い。
②ボトムから指示棚を回遊
ジギングの特性を活かした探索的な釣り。クロムツの活性の高い個体を手っ取り早く探し出して数釣りするスタイル。上げで組み立てる釣りになるけどそこまで追ってくる魚ではないので上げるテンポはあくまでスローのペースで上げる。釣れる魚がほぼクロムツかサバに限られる上に小さい個体も釣れるので、続けていると小物釣り感が出てきて割と飽きがち。ジグはアークがおすすめ。

③指示棚ど真ん中
餌勢が一生懸命撒いたコマセに全力で乗っかる釣り方。何も考えず指示棚に入れてレンジを刻むだけなので一番楽。クロムツ、キンメ、サバなど②よりは魚種が多く、①よりはオッズがある。僕がジギングで貴重なメダイを釣った時も指示棚ど真ん中だった。
周辺には餌師の餌が浮いているワケなので、そのなかからどうゆうふうにジグを選んで食わせるかが難しい。餌勢が連発しててジギング勢沈黙みたいな圧倒的なワンサイドゲームになることもあるので賛否両論。ジグはスパイファイブとスピンドルが狭いレンジ内でもいろいろできておすすめ。

おまつり注意報
餌とジギング共におまつりの多い船です。
餌にかかった元気なサバが泳ぎ回って隣のラインを巻き、絡んでテンションがおかしくなったラインの塊がさらに隣の人のラインを巻くというメカニズムで一瞬で大混乱death。
中乗りさんもそれを知ってるので解けないと判断したら即決でPEラインを容赦なく切ります。少し前に船のゴミ箱にサッカーボールくらいのPEラインの毛玉が入っていて笑いました。
ジギングの場合はジグの沈下が餌に比べて遅くラインが流されがちなので注意。サバや他の絡んだラインは大敵なのでライン同士が擦るような違和感があったらすぐに回避行動を取りましょう。餌の仕掛けはPE4号とかのパワフルゴリラなので勝ち目ないです。
まとめ

今回の記事は以上です。僕が通って得た知識や経験をもとに情報を整理してみました。
全体を通してゆるい雰囲気で釣り方もライトな感じなのではじめて中深海ジギングいきますって人はまずは相模湾の庄三郎丸から始めたらいいと思います。