19カルコンDC200をソルトウォーターで使う【19カルカッタコンクエストDC200】

19カルカッタコンクエストDC200をソルトウォーターで使いたいという人は多いと思う。ただ、メーカー公式のプロフィールにはソルトでの運用に関しての情報はない。今回の記事は、発売後即買いしてひたすらソルトで19カルコンDCを使いこんできた僕が、19カルカッタコンクエストDC200のソルト運用に関して、ソルトとの性能面の相性やソルト運用での耐久性をコメントしたい。

19カルコンDCでヒラメの泳がせ

性能面のソルトとの相性

単刀直入に言うと、カルコンDCの性能はソルトの一部の釣りでとても相性が良かった。そう思えたポイントと逆に性能が合わずにやりづらかったポイントをまとめた。

①夜のデジタルコントロールの安心感

カルコンDCのソルト運用を考えている人の目的の大半はルアーシーバスゲームへの投入だと思う。となるとナイトゲームをこなせる性能が必要。特にベイトリールのナイトゲームでネックになるのがキャスト時に飛んで行くルアーを目視できないこと。バックラッシュを対策にルアーを見ながらサミングを行いたいが夜はそうもいかず非効率なサミングになってしまう。じゃカルコンDCはこのへんどうなのよというと、さすがDC。最適なスプールの回転速度をリールが勝手にキープしてくれ夜でも昼のような飛距離を攻められる。さすがに水面にたたきつけたり、障害物にぶつけるとバックラッシュするけど、夜にフルキャストで満足のいく距離が出せるのはDCだけ。DCの真価は夜にわかる。

②圧倒的巻きトルクとなかなかの最大ドラグ力

シーバス以外でカルコンDCをソルトで使うケースでありそうなのがオフショアジギング。実際DC以外のカルコンはジギングでも人気は高い。ということでカルコンDCを各種オフショアジギングに使ってみました。使ってきたのはスーパーライトジギング(以下SLJ)で小~中型青物や真鯛や根魚と、冬の伊勢湾ジギングで中~大型青物。SLJとの相性はよく、200番で小型なのでライトなロッドにしっくりくるし、引き抵抗の強いスイム系のジグを潮に逆らって巻くときや、神経質なタイラバも滑らかに巻けて快適。もちろん魚がかかったときもトルクを生かした強引な巻きもできるし、バス用のベイトリールの中では高めの最大ドラグ力を持っていて、ワラサくらいの青物もギリ止まる。ソルトでも巻きのカルコンは健在。

③スピーディーな釣りには向かない

巻き上げ長が控えめなので、スラッグを取ったりジグやルアーを早く動かす釣りには向かない。ルアーシーバスでは扱えるルアーに制約が出るので、スタイルによってはカルコンDCは合わんかもしれん。

④中途半端なキャストに難あり

船上からジグをアンダーで放るとDCがパニックを起こして全然飛ばないときがある。ノットのガイド衝突とジグのバタつきをDCが拾って狂ってる感じ。ラインを細くしたりテクニカルブレーキを締めこむと改善するけど、最低限ほしいポンド数や巻き抵抗とかもあると思うので、釣りものによっては相性が悪い。

海水への耐久性

次はある意味一番気になる海水への耐性。僕は購入してずっと海で酷使してきたけど、手入れは使用後の水洗いと2カ月に1回ぐらいのセルフオーバーホールのみです。メーカーがソルト対応とは言っていないので、ここはしっかりしてきたつもりでしたが、6カ月酷使してみるとやはり変化が。ピニオンギアをはめ込むベアリングで、単体で回すとザリっとした感じが発生。

ただしベアリングを塩抜きしてもザリ感が取れなかったので、異物が入っただけかも。あと見た目の変化として、ドライブギアのドラグ座金との間で金属の変色。粉を吹いたり表面の触感に変化はないので酸化被膜ていどに考えてるけど、放置したらザリザリになるかもしれないので経過観察中。乾きにくくグリスを付けられないところなのでここは防ぎようがなかったと思います。同様のさびはソルト対応のオシコンのギアでも起きた経験もあるのでカルコンだけがダメというわけではないかも。

釣行後はその日のうちに流水で外側をすすいだあと、10秒ほど水の中で可動部を動かして洗い、水抜き穴から水を出して乾燥させていました。ベアリングは一番奥の方にあるやつがやられたので、メーカーが言う通り数秒といえど漬け洗いはよくないのかもしれません。

普段の洗浄は流水で外側だけ、たまに行うオーバーホールでギアボックスを開けて脱脂しつつ塵取りするのがリールに負担がかからずいいのかなと思ってます。

まとめ

今回の記事は以上です。ただでさえ19カルコンDCは見た目がいいし、ソルトキャスティング用のベイトリールは機種が少ないこともあって、かっこよさだけでもソルト用キャスティングやオフショアジギングのベイトリールの選択肢の一つに19カルコンDCが入ってくる人も多いと思います。

僕の感想としては、手入れの方法を間違えなければソルト運用全然問題なしです。分解してギアボックスへアクセスでき、適切なパーツ交換ができる人なら、トラブルが起きても自分でリカバーできるので、維持費や手間よりソルトで運用するメリットの方が上回ると思います。購入を検討されている人の参考になれば幸いです。